1 )甲状腺疾患
 甲状腺は、のどぼとけの下方にある内分泌器官で、甲状腺ホルモンを作り血液中に放出しています。甲状腺ホルモンが過剰になると、動悸、手の震え、汗をかきやすい、イライラしやすい、などの甲状腺中毒症状が出現します。代表的な病気としてバセドウ病のほか、甲状腺が壊れる無痛性甲状腺炎と亜急性甲状腺炎があります。 甲状腺ホルモンが不足すると、疲れやすい、むくみやすい、食欲がない、などの症状が見られることがあります。代表的な病気は橋本病(慢性甲状腺炎)ですが、甲状腺ホルモンが過剰となる疾患の治療後に発症することもあります。そのほか、甲状腺が腫れて大きくなり、異常に気付かれることもあります。いずれの疾患も、血液中のホルモン量の測定や甲状腺に対する抗体検査、超音波検査などで診断することができます。